せどりで月5万円稼いだけど、辞めてしまった話

副業実践記

十数年前――正確には20代後半の頃、私は「せどり」をやっていました。

新品せどりから始めて、中古本せどりへ移行。月5万円ほどの利益を上げていた時期もあります。しかし、最終的には自分から手を引き、約1年でやめました。

今回は、その失敗談です。(利益は出てるので失敗とは言えないかも)

なぜせどりを始めたのか

20代後半、副業を探していたとき、「せどり」という言葉をネットで見つけました。「ネットで仕入れてAmazonで売るだけ」「初心者でも月10万円」「場所と時間を選ばない」――そんな情報があふれていました。

当時の私は、「なんかできそう」と思いました。情報通りに始めれば、たぶん何とかなるだろう。そんな軽い気持ちでせどりを始めたのです。

新品せどりで挫折:利益がまったく取れない

最初に手を出したのは、Amazonでの新品せどりでした。

仕組みはシンプルです。Amazonでの販売価格、FBA送料、販売手数料、発送手数料、保管手数料。これらを全部ひっくるめた「Amazonで売れる金額」を調べ、実店舗やネットで仕入れる価格との差益を見る――というやり方です。

ところが、まったく利益の取れる商品が見つかりません。

Amazon上で「相場より安い」と思って仕入れても、実際には手数料・送料・保管料が引かれて利益はゼロ。たまに見つけて出品しても、Amazonの価格は翌日には暴落。もしくは5%以下の超薄利。Amazonセラーとしての月額費用すら稼げない日々が続きました。

「ネットに書いてあるほど簡単ではない」。これは初心者の私が学んだ最初の現実でした。新品せどりはライバルが多すぎ、初心者が入れる隙はほぼありません。

3か月程やりましたが、ここで新品せどりは中断しました。

古本せどりへ

新品せどりがダメだった私は、次に中古せどりへ移ります。中古本。

古本せどりも、競合は正直めちゃくちゃ多いです。ただ、Amazonに並ぶ中古の本は商品点数が膨大で、コンディションも一点ずつ違う。だから掘り出し物が見つかる余地がある――そう考えました。

道具を揃える:中古のバーコードリーダーと「せどりすと」

中古せどりを始めるにあたって、まず中古のバーコードリーダーを買いました。本を一冊ずつバーコードで読み取って、Amazonでの相場を即座に確認するためです。

スマホアプリの「せどりすと」と連携させて使っていました。このアプリでできることは、Amazonでの順位と販売価格を見ること。それだけなのですが、リアルタイムでFBA手数料や送料を引いた手取り額まで分かる。10年前の私の副業を、根本から変えてくれたアプリでした。

私がやっていた仕入れスタイル

私は人目を気にしてしまうたちです。

リサイクルショップや古本屋で何冊も本を読み取って調べる姿は、はたから見たら怪しい動きだったはずです。だから私は、店じまい1時間前に店へ出向くようにしていました。客が少ない時間帯。すいている時間。レジの人にじろじろ見られずに済む時間です。

ただし、やり方は一冊ずつ価格を確かめるのではなく、100冊くらい一気にスキャンしてからまとめて価格チェックをしていました。

スキャン中は画面を見ず、ひたすら読み取る。100冊分スキャンし終えてから、Amazonでの現在の販売価格をアプリで確認していく。古本を扱う側で、アプリ画面の数字とにらめっこしているのは私だけ。周りから見たら、ただバーコードを読み続けている人にしか見えなかったはずです。

100冊スキャンすれば、1〜2冊は利益の取れそうな本が見つかる計算でした。

ごくまれに、Amazonで5,000円超えで売れそうな本が、100円〜1,000円以下で見つかることがあります。そういう本を見つけた瞬間の楽しさは、せどりをやっていて一番の快感でした。

楽しかったけれど、手が止まった

このころの私は、せどりの仕入れが少し楽しかったのを覚えています。

利益が出る本が仕入れられる。それだけで単純に楽しかった。月1〜5万円ほどの利益が出る月もあり、生活費の足しになっていました。

時給換算で言えば、1時間あたり3,000円前後。新品せどりをやっていた頃の時給は500円あったかどうか怪しい状態だったので、それに比べれば大幅な前進でした。

それでも、私はせどりを辞めました。

理由はシンプルで、出品作業が積み上がる苦痛だったからです。

中古せどりの難点は、同じコンディションの本が二度と仕入れられないこと。だから毎回、Amazonへの出品作業をイチからやらなければなりません。コンディションを文面で書いて、Amazonのカテゴリーに合わせて登録して。

写真撮影やコンディション詳細の記述、送料設定などは必須ではありませんでした。ただ、Amazonへの登録画面は中古品1点ごとに必要項目を入力する仕様で、それが地味に積み上がる。「今日も30冊出品した」――その数が増えるたびに、疲労も積み上がっていきました。

仕入れは楽しい。利益も出る。しかし、出品という名の「事務作業」が積み上がる。最終的には、その面倒さが楽しさを上回ってしまったのです。

せどりから学んだこと

せどりから学んだことを、3つだけ残します。

  • ネットで「簡単」と書いてある副業ほど、初心者が入れる隙は少ない
  • 仕入れが楽しいだけでは副業は続かない。出品・梱包・発送まで含めて自分に合うか考える
  • 時給換算の数字を、こまめに自分で計算する。感覚ではなく数字で判断する

せどりは、やり方さえ合えば利益が出る副業です。ただ、それは「誰にでも向いている副業」だということではないと、10年以上経った今なら分かります。

自分に合う副業は、人それぞれです。もし今せどりを始めようとしている人がいたら、まず1か月、500時間だけ試して、自分の時給と体感を数字で出してみることをおすすめします。

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